Bon Vivant/人生を楽しむ人

フランスでは、陽のあるうちからほろ酔い気分で上機嫌な大人たちのことを、親しみを込めて「Bon vivant/人生を愉しむ人」と呼びます。

大分県は九重町の山間に鎮座する宝八幡宮の神官の家に生まれ、神学の道に進み、伊勢の地で「食」の神様で知られる豊受大神様のご縁で、「フランス料理 ボンヴィヴァン」と出会いました。そこでは、料理のことは勿論、ワイン・菓子・サービス・などのハード面から、人間力・おもてなし・思いやりの心などソフトな部分に至るまで、多くのことを教えていただきました。そして、レストランというものが、様々なものをつなぐ、人々の心を豊かにする可能性を感じました。

 

Terroir/ひと・もの・こと

そして、ワインからは、テロワールという概念を学びました。

テロワールとは、フランス語の「terre」(土地)という言葉から生まれました。葡萄畑を特徴づける気候風土や生育環境だけではなく、ワイン造りをする生産者の人柄や生活・文化・歴史といった全てのものを含む事を指します。

日本では古来より稲作で人々の命と暮らしをつないできました。「命の根」と書いて「いね」とも読みます。政の中心は神道でした。春には豊作を祈り、秋にはその恵みに感謝する。神道は、そこに暮らす人々と地域を表現す日本のテロワールでした。

このテロワールを大切に、敷居が高いと思われがちなフランス料理を、より身近に親しでもらいたいという想いから、「Brasserie/大衆食堂」を名乗ることにしました。

 

Farm to Table/畑から食卓へ

Brasserie EST! では、地元の食材を積極的に使います。

それは地元の生産者とお客様をつなぎたいという思いはもちろん、何より出荷や運搬のストレスが少ないことで、育てられた食材が、美味しい状態のまま、テーブルに届けられるという最大の利点があります。

EST! では、素材の持つ力を生かした料理を心掛けており、そのためには地元の方々が愛情いっぱいで育ててくれた食材は、決して欠かすことができません。