そして、ワインからは、テロワールという概念を学びました。
テロワールとは、フランス語の「terre」(土地)という言葉から生まれました。葡萄畑を特徴づける気候風土や生育環境だけではなく、ワイン造りをする生産者の人柄や生活・文化・歴史といった全てのものを含む事を指します。
日本では古来より稲作で人々の命と暮らしをつないできました。「命の根」と書いて「いね」とも読みます。政の中心は神道でした。春には豊作を祈り、秋にはその恵みに感謝する。神道は、そこに暮らす人々と地域を表現す日本のテロワールでした。
このテロワールを大切に、敷居が高いと思われがちなフランス料理を、より身近に親しでもらいたいという想いから、「Brasserie/大衆食堂」を名乗ることにしました。